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7月6日(木)2023

こないだ、

朝、善福寺公園で時々、

ヨーデル

の声が聞こえてくる、って書いたよね。

あまりに場違いで何か異様な感じがする、って。

あと、それから、

謡(うたい)というのか謡曲みたいのを

大声で唸りながらゆっくりと散歩してる爺さんもいる。

その爺さんはずっと昔からいて、ほぼ毎朝、見かけるなあ。


で、たまに、

ヨーデルと爺さんの謡曲が重なるタイミングがある。

想像してごらんよ、

雑草ぼうぼうの善福寺池のほとりでさ、

ヨーデルと謡曲のハーモニー、

いや、ちっともハーモニーなんかにゃなってないわな、

単純に異質の発声とメロディーが重なり、いや、ぶつかり合ってるだけ。

しかも、こちとら聞く側の位置によっては、左右からの

ステレオ状態でさ。

いやはや、異様さ増し増しでクラクラしてくるよ。


で、さらに、時間帯によっては、

太極拳をやってる高齢者のグループもあって、

そこに置かれたカセット(CD?)プレイヤーからは

中国四千年の玄妙な音楽がゆるりと流れている。

いやあ、濃密な空間だね。

アルプスのヨーデル、昭和の謡曲、中国の悠久なる弦楽曲、

それらが絡まり合って池の周囲に渦巻いているんだからね。

起き抜けのボーっとした状態で散歩してると

まだ夢ん中じゃないかって錯覚するよ。

あるいは、かなりの高齢の人なんかだと

この世なのかあの世なのか区別がつかなくて、

散歩の途中うっかり死んじゃっても

気付かないんじゃないかって気がする。

ま、それはそれで幸せなのかもしれない?