とある携帯ショップの前で
大柄なジイさんが激昂し怒鳴りつけているのを
ショップの若い店員がしきりになだめていたんだよ。
様子を窺ってると
どうやら、受付時間が過ぎているのに
ジイさん、せっかく来たんだから応対しろ、って我を張り、
それを店員さんが丁重に断っている、という構図。
どう見ても店員さんの方に分があるんだけど、
その店員さんの声が
どこか電子音っぽく、
そう、まるで携帯ショップにぴったりの声質であり
しかも、口調が妙に滑らかで
なんかデジタル的で
そのことで
件のジイさんが苛立ちをつのらせて
ますます怒りに拍車がかかり
もう引き下がることが出来なくなっている、
と、まあ見てて、そう思えてくるんだなあ。
で、ジイさんの声ときたら対照的に
野太くて、荒々しくて、しわがれていて
波にもまれた漁師のように味があるのだ。
ああ、旧時代と新時代とがぶつかり合っている!
って、うっかり
ドラマチックな錯覚を覚えそうになるし、
さすがのオイラもそこまで暇じゃないから、早々に立ち去ったよ。
で、最終的に
どんな決着が着いたのかね、いささか気になってるところ。