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9月8日(木)2022

東京五輪を巡る例の汚職事件で

「KADOKAWA」の元専務らも逮捕されちまったな。

東京地検特捜部が千代田区の

「KADOKAWA」本社ビルを捜索するニュース映像を見てたら、

あ、こういうの前にも見たことがある、

って、ふと、デジャブを覚えたよ。

そう、あれだ。

1993年、当時の社長、角川春樹氏が

麻薬事件で逮捕された時のことだ。

やはり捜査陣が角川書店のビルに出入りしているのが報道され、

今、そのシーンまざまざと蘇ってくるのである。


なんで、そんなに鮮烈な記憶かというと、

この年、まだ作家じゃなかった俺は

「横溝正史賞」に応募していたからである。 

で、その選考委員の一人が角川春樹氏、

なのに逮捕されてしまった・・・、ああ、どうなる?

選考会はちゃんと開かれるのだろうか? と一抹の畏れが胸をよぎる・・・

さらに、固唾を呑んでニュース映像を見てたら、

捜査陣が次々と段ボール箱を持って社屋から出てくるではないかっ。

あ、あの中に、お、俺の応募原稿(「おなじ墓のムジナ」)が入っているかも・・・!?

なんせ、容疑者の身の回りにあった物品を押収しているわけである。

容疑者は横溝賞の選考委員なのである。手元に原稿があってもおかしくない。

それに、応募原稿は段ボール箱に詰められて、選考委員の元に届けられてくる、

ってミステリクラブの先輩らに聞かされたことあるし・・・・

いやはや、もう不安と焦燥が膨らんで、悲壮な妄想が止まらなくなったものである。


んなわけで、今回のニュース映像を見てると、

あの、およそ三十年前の夏の日のいろんな意味で暑いメモリーが蘇ってくるのだった。

あ、もちろん、

上記のことは全て杞憂に終わったよ。

でなきゃ、こうして、こんな駄文を連ねていないからね