前日、NHK大河「べらぼう」では
平賀源内の死去の巻 。
少年時代から源内ファンだった俺、
いろいろ感慨を深くしてたところ、
な、なんと、
本日、俳優の山口崇さんの訃報。
そう、あの往年の名作ドラマ「天下御免」で
主役・平賀源内を演じた山口崇さんの訃報である。
いやはや、ショックのあまり
しばらくの間、朦朧としていたよ。
「天下御免」は
半世紀以上も前、小六の俺が
ホント夢中になって
食い入るように見ていたドラマで、
大袈裟でなく、その後の人生に
大きく影響を及ぼしていることは間違いない。
世の中で一番好きなドラマだと断言して言えるんだから。
俺に限らず、この世代には同好の士が多いはずだし、
実際、身近にもいて、
よく劇中歌「船出の歌」「川はいいな」を
共に口ずさんだりしたものだ。
度々、ワセダミステリクラブの後輩たちに、
「霞さんは酔えば酔うほど理屈っぽい喋り方になり、
やけに語尾がハッキリしてくる」
と、からかわれるのだが、
これ、十代の頃、「天下御免」の源内さんの口調が好きで好きで
しょっちゅう真似していた、
その頃の名残りなのである。
いやはや、あれこれ思い出しながら
気持ちが落ち着かず、なかなか動揺が収まらない。
あ、そうそう、ミステリ作家になって、
メイン探偵として紅門福助を創造したが、
このネーミング、
平賀源内に仕えた従僕・福助
から頂戴している。
というのは嘘、全くの偶然であるが、
その偶然が何やら運命的で嬉しかったりするのである。
「ああ、非常の人、非常の事を好み、行いこれ非常、
何ぞ非常に死するや」(平賀源内の墓碑銘より)
誠に恥ずかしくも失礼ながら、
今宵はちょいと湿っぽい酒に酔わせていただくとする