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9月1日(月)2025

まだ暑さは厳しいけど、ようやく

ツクツクホーシの鳴き声が

聞こえる季節になってきた。

それにしても、いつも思うのだが、

あのツクツクホーシの鳴き方の独特なこと。

なんせ、

オーシ、ツクツク、オーシ、ツクツク・・・

である。

二文節というか二小節というか

転調するようなツーステップの構成。

対して、たいていのセミの場合は、

ミーンミーンミーンミーン・・・

ジージージージー・・・

シャワシャワシャワシャワ・・・

など、一定の発声による単調なリフレインだ。

そんなシンプルな鳴き声が主流なところに、

夏も終盤に来て、

いきなり、従来のパターンを打ち破るように

オーシ、ツクツク、オーシ、ツクツク・・・

と響き渡るのだ。

おお、何だかニューウェイブではないか!

他のセミたちもツクツクホーシの登場に

驚きと畏怖の念を抱いているかもしれない。

そう、まるで、昭和のいわゆる歌謡曲全盛の時代に対し

新風を巻き起こしたユーミンのニューミュージックのように。

または、古い文語体が通例の短歌の世界に

日常の口語で革命を起こした俵万智の歌集のように。

あるいは、映画でいえば、

ゴダールやトリュフォーらのヌーベルバーグに相当するのだろう。

そうなのだ。

ツクツクホーシはセミの世界のゴダールと言えよう。

いや、それは逆に、かつて、


ゴダールは映画界のツクツクホーシ


と言われていたのかもしれない

って、んなわけねえだろ!